プロになって、雑誌の単発的な仕事が増えてきた頃、スライダーズに出会った。その音の重さとカッタるさに、こんなバンドが日本にいるのかと、とてもうれしかった。そうして、彼らが曲を残すように、僕も一点一点を作品として意識して撮りはじめるようになった。
ぼくが音楽写真を撮っていくうえで、彼らを通じて、とても重要なことを学んだ気がする。
作品が少しまとまった1987年には、「ぼくのスライダーズ」という写真展を全国のキヤノン・サロンで行ったので、キャリアの長いファンの方はご存じかもしれない。
それから13年後の2000年、スライダーズは解散し、ぼくは、久しぶりに、ファイルを眺めた。