ここにあるのは、すべて東京の雲だ。
特別な雲ではなく、日常生活の中で、ふと空を見上げたら雲がある。
そんな感じの写真。
作為を捨て、ただただ漠然と撮る、ということを心がけている。
雲を撮影していると、地球の自転する速度を感じるときがある。
昆虫が生まれて死に、花が咲いて枯れる。すべてが、その速度だ。
たぶん、人間もその速度に合わせて動いていれば、そんなに疲れないのだろう。
この写真を見て、ほんの一瞬でも、その感覚をつかんでもらえたらと思う。